1. 批判・炎上への対応方針
採用アカウントに来る批判は、だいたい3種類です。労働環境への指摘(「残業多そう」「給料安そう」)、元社員や関係者からのコメント、言葉尻への揚げ足取り。
先に決めておくのは次の3つです。
- 誰が判断するか。現場の担当者ではなく、経営層か広報の責任者を決めます
- 何を消して何を残すか。誹謗中傷と事実に基づく指摘は分けます。後者を消すと、消したこと自体が広がります
- 返信するか。基本は返信しない、事実誤認だけ丁寧に訂正する、という方針が多いです
大半の批判は、放置しても数日で流れます。慌てて反論したり大量に削除したりするほうが、火を大きくします。
2. 利用者・顧客・子どもの映り込み
介護、医療、福祉、教育では必ず出てくる問題です。本人または保護者の書面同意なしに公開しないでください。同意を取る場合も、範囲を決めます。
- 顔を出すか、後ろ姿や手元のみか
- どのSNSに、いつまで公開するか
- 採用目的以外(広告など)に使うか
- 本人がやめたいと言ったときの取り下げ方法
同意が取れない場合に備えて、顔を出さずに雰囲気を伝える撮り方を最初から用意しておきます。
3. 出演した社員が退職したとき
よく揉めるところです。退職後に「自分が映った動画を消してほしい」と言われて、人気の投稿を消すことになる。逆に、辞めた人が笑顔で働いている動画が残り続けて、見た人が応募して「あの人はもういません」になる。
出演前に本人と書面で決めておきます。退職後は非公開にするのが基本で、本人の同意があれば残す、という形が無難です。
4. 出ない社員への配慮
SNSに出る社員と出ない社員、よく紹介される部署とされない部署。社内に温度差ができます。「あの人ばかり目立っている」という空気は、採用より先に既存社員の離職を招きます。
始める前に全社に目的を共有すること、出演を強制しないこと、出ない人の仕事も別の形(手元や成果物)で紹介することで、だいぶ和らぎます。
5. 労働条件の表現
「残業なし」「土日休み」「月給〇万円以上」と断言して、実態と違うと、入社後のトラブルになります。求人票と同じで、SNSでの表現も労働条件の明示として扱われる可能性があります。
「残業は月平均〇時間(2026年実績)」「土日休みが基本で、月1回程度イベント出勤あり」のように、実態どおりに書きます。良く見せたい気持ちは分かりますが、ここでの誇張は後で返ってきます。
6. アカウントの管理権限
担当者個人のスマホでアカウントを作って、その人が退職してログインできなくなる、というトラブルが実際にあります。会社のメールアドレスで作成し、二段階認証の端末も会社管理にしてください。詳しくはアカウントの渡し方に書きました。