「AIでできる」と思われている作業
AIでSNS運用ができるという動画や記事は、たくさん出ています。テロップを自動で入れる、台本を一瞬で作る、投稿文を量産する。見ていると、全部AIで回せそうに見えます。
弊社は毎月100本以上のショート動画を作っていて、AIも日常的に使っています。使ってみた上で、できることとできないことを分けて書きます。
使えたこと
台本の壁打ち
一番役に立っています。自分の考えを投げて、構成を返してもらい、言い回しを直してもらう。ゼロから書くより速く、抜けも減ります。
ただし、投げる側に「何を伝えたいか」がないと、どこにでもある台本が返ってきます。AIが作っているのではなく、自分が作る過程を手伝ってもらっている、という使い方です。
文字起こしと字幕
話した内容の文字起こしは、ほぼ任せられます。誤変換の直しは必要ですが、手で打つよりずっと速いです。
投稿文のたたき台
キャプションやハッシュタグの案を出してもらうのは使えます。そのまま使うと平坦な文になるので、最後は手で直します。
無理だったこと
いま何が伸びているかの判断
SNSの流行は週単位で変わります。AIは、いま何が伸びているかを自分では見ていません。聞けば答えますが、半年前に伸びた型を「おすすめ」として返してくることがよくあります。
伸びている投稿を実際に毎日見て、何が変わったかを追う作業は、人がやるしかありません。弊社でも、リサーチ用のアカウントを作って毎日見ています。ここをAIに任せると、企画が全部古くなります。
撮影
当たり前ですが、AIはカメラを持って現場に来ません。画角、明るさ、音、出演者への声のかけ方。動画の質はほとんど撮影で決まります。ここは道具を使い込むか、人に頼むかのどちらかです。
編集の判断
テロップを入れる作業はAIでできます。ただ、どこを切るか、どの順番にするか、最初の2秒に何を置くか。この判断はできません。同じ素材でも、ここで再生数が数倍変わります。
自動編集ツールの出力は、見ればすぐ分かります。全部同じリズムで、同じ位置にテロップが入って、山がありません。
AI任せにした人が、伸びずにやめる理由
相談に来る会社の中に、「AIで作っていたけど伸びなかった」という方が増えています。話を聞くと、原因は共通しています。
AIでできると思った部分、つまり撮影と編集を軽く見ていることです。スマホで適当に撮って、自動編集に通して、AIが書いたキャプションを付けて出す。これで伸びないのは当然で、見る側には「手をかけていない」ことが一瞬で伝わります。
伸びないので手応えがなく、3か月以内にやめる。この流れです。AIが悪いのではなく、AIに任せていい場所を間違えています。
やるなら、こう分けてください
| 作業 | AI | 人 |
|---|---|---|
| 企画・ネタ出し | 案を広げる | いま伸びている型を見て決める |
| 台本 | 壁打ち・言い回しの調整 | 何を伝えるかを決める |
| 撮影 | 無理 | 全部 |
| 編集 | 文字起こし・テロップ生成 | 切る場所・順番・冒頭の設計 |
| 投稿文 | たたき台 | 最終の手直し |
| 分析 | 数字の整理 | 次に何を変えるかの判断 |
台本をAIと一緒に作る。これだけで十分に時間が減ります。それ以外は、自分でスキルをつけるか、できる人に頼んだほうが結果が出ます。中途半端にAIへ寄せると、伸びないまま時間だけ使います。
弊社の場合
台本の下書きと文字起こしにはAIを使います。企画のリサーチ、撮影、編集の判断、分析の結論は人がやります。この分け方で運用しているアカウントは運用実績にあります。
自社でやりたい方には、撮影と編集の方法をお伝えする単発レクチャーにも対応しています。AIの使いどころもそこでお話しします。